スポンサーサイト 

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

被曝治療の実態、「朽ちていった命―被曝治療83日間の記録」。 

以前、「緊急解説!福島第一原発事故と放射線」を読んだ際のエントリーでちょっと予告をしていたのですが、だいぶ時間が空いてしまいましたがこちらの感想も書いてみたいと思います。

                          
なんでも先日、この「朽ちていった命」の題材となった東海村のJCOの臨界事故から丸12年が経ったようです。もうそんなになるんですね・・・この悲惨な事故、といいますか人災から。JCOの東海営業所で高速実験炉「常陽」のウラン燃料の加工作業中に臨界が発生し三人の作業員の方が被曝、うちお二人は事故が原因で亡くなることになります。その事故から作業員の方の壮絶の死に至るまでの過程を詳細に追ったのがこの本のあらましです。ご存知の方も多いとお思いますが、事故の原因が「裏マニュアル」と呼ばれる国が定めた作業工程に則らず、JCOが簡素化したもので行われていた為に事故が発生したというずさんなもの。福島第一発電所の事故以後、よく報道されていたINESでいうところのレベル4、「事業所外への大きなリスクを伴わない事故」という診断がその後下されました。因みに地域住民も避難勧告がだされ、しかも被曝している方もいらっしゃるということでした。

被曝から83日目に亡くなった三人のうちで一番被曝量の多かったとされる大内久さんは、現在では20Sv前後を浴びたとされています。放医研に搬送された時点でこれらの情報は既にそろっていたようで、被曝直後に嘔吐や意識を失ったという事例を元に8Svの被曝と最初の会合のメモに記載されています。8Svの被曝がもたらす意味・・・。それは「100%の死」。この事実と向き合いながら医療チーム、そして被爆者の家族が何を考え、何が大内さんへの最善なのかを模索するのがこの作品の中心といえるでしょう。

しかし簡単に書けば「延命治療」の他ならない訳です。早い段階で放医研から東大のICUに移相されるのですが、本当にこのチームのリーダーである元東大名誉教授の前川和彦氏は大内さんの容態が良くなると思っていたのか?甚だ疑問です。今だから言えることなんですけどね。どう考えてもこの方御用学者っぽいんで。周りの看護婦さん達が献身的に大内さんの看護をされている描写が多いだけにどー思っていたのか。なんかミスター100ミリシーベルトの人とかと一緒で、ただのデータ取りが最終的な目的なんじゃとかんぐってしまいます。まぁ、最善を尽くしたのでしょうけど・・・。ただ死に至る道のりは非常に読んでいて辛い。人間の命に「朽ちていった」という表現がこれほど当てはまる事象も他にないような気がします。高線量の被曝によりDNAが破壊され、細胞分裂が正常に行われなくなり人が人でなくなって死んでいく様はなんというか・・・。そして「おれはモルモットじゃない」という悲痛の叫び。

染色体異常により皮膚が再生されなくなった大内さんの体。この状態を撮影した資料と思しき画像がネット上に現在だと流れているのですが、見て愕然と思いました。それほど悲惨な状況です。大内さんの腕を撮影したものは本にも掲載されているのですが、その写真もかなりショッキングなんですけどね・・・。

東大入院時は普通に会話も出来た大内さん。83日間の闘病?延命?により「朽ちていく命」の壮絶な有様。それをこの本が雄弁に語っています。 12年経った今、その経験を未だに生かすことの出来ない原子力ムラ。九電やらせ問題やこーゆー怠慢さが福島第一原発の事故へも繫がっているのではないかと考えるのは考えすぎでしょうか。

この治療について京都大学原子炉実験所助教の小出裕章先生は「日本の医学を総動員してもこの結果にしかならなかった」みたいに皮肉を込めて?言われておりますが、おっしゃられる通りなんですよね。どんだけがんばっても高線量被曝者は助けることは不可能。福島第一原発敷地内では過去に原子炉建屋外で10Sv/h以上なんて箇所が発見されたことも。破損した格納容器そばとかならいざ知らず、普通に外の配管ですよ。近づいたら当然死んじゃうと思います。現在まで事故後、福島第一原発で作業に従事した方が三名が亡くなってますが、東電は「原発で働いていたこととは無関係」と決め付け、「これ以上の発表はプライバシーに関わるのでお答えできない」と会見でただただ繰り返すばかり。「隠蔽工作」と思われても仕方がない対応。そして政府は調査をなぜか東電まかせ。そんなの信用できないって言われて当然だと思います。

五月に一番最初に亡くなられた作業員が大角信勝さんという方だったというのがが最近になって現代ビジネスが伝えていて、その後の対応等のやり方の酷さに驚きました。正直作業員の方は亡くなってほしくないですが、今後トータルの被曝量が増えることにより、今すぐにではなくとも癌や白血病等の発症で亡くなる方が増えてもなんらおかしくない状況です。もしかすると、大内さんより酷い状況に陥る方がいらっしゃるかもしれません。多分そんな方々を救える手立てはまだ日本の医学会にはないんでしょう、きっと。高線量地域で作業されている方々の無事を祈るばかりです。

政府・東電統合会見等を見ていると、東電はもとより園田康博政務官の発言が???のことが多いのがどーにかして頂きたい管理人でございました。出来れば岐阜3区の有権者の方々、どうかこれ以上この人を国会に送るのをやめてくれませんか。あの人なんで東電よりの発言しか出来ないんだろう・・・。信条が「真実一路 」なら東電が隠蔽しているものを暴けと。細野さんのほうがまだましだったことに驚きを隠せません。


スポンサーサイト
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。